まず自分を向き合おう!自己分析のコツ
自分がどういう人間であるか?ということ、自分に向き合って自分自身を見つめるという機会、そうそうあるものではありません。転職という時間はいい時間で、こうした自分がどういう人間なのか?ということを見つめなおすいい機会かもしれません。最近は企業側で自己分析を求める傾向にもあり、自己分析力がある、自己認知力があるということは転職にもプラスになります。自己分析を行う際のコツ、また注意点を理解しておきましょう。
【まずは客観的に自分を見つめる】
●自分を紙に書いてみよう
自分ってどんな人?と尋ねるとアバウトな答えしか返ってこないものです。でも紙に具体的にかき出してみると、なるほど、弱点もよい点も見えてきます。
「自分がうれしいと思うことを挙げてみる」
たとえば小学校の時、運動会になるとわくわくしたとか、逆に音楽界がとても好きだった、うまく合唱ができた時の達成感ってすごい、と思うなど、自分がこれまでに生きてきた中でうれしいと思ったことを書いてみましょう。
「自分がいやだなと思うことを挙げてみる」
どうしてもこれを行うと気持が下がったなとか、親からこれ言われるともう本当に落ち込むとか、一番落ち込んでしまったことはなんだろう?という子をも書いてみましょう。
◎うれしい、いやだと思うことについて、どうしてなのか?と考えてみる。
どうしてうれしいと思ったのか?運動が得意でみんなからすごいとほめらるからうれしいと感じた、音楽が好きで歌がうまいと自負しているから合唱が好きだった・・・イコール、得意とする分野だから自分がとても能力がある人間に思える。
逆にいやだなと思ったのはなぜなのか?叱られると自分はこんなにもできない人間なのか?と思う・・・イコール自分がダメ人間だと思ってしまう。
『ここで自己分析』
自分を認めてほしいという強い思いがあり、自分はいつもできる人間になりたいという願望を持っている。
という自己分析ができるようになります。
【自分の強さ弱さを考えてみる】
次に、自分の強い部分、弱い部分を考えてみましょう。
「強み」
自分がこうだと思ったら最後まで一生懸命に行動できる
友人がたくさんいる
人に自分を分かってもらうことができる
「弱み」
だめだと思うとやる気が出ない
好きな科目以外は興味がわかない
否定されると自信がなくなって意見を言えなくなる
◎自分の強さ、弱さを客観的に見るという場合、多くは強さを強調しがちです。でも、弱さについて言及していくと自分の弱点が見えてくるということになりますので、これから先の自分が克服してく点が見えてきます。強さと同時に自分が弱い点、いつもこれが足りないんだよなと思う点を書き出してみましょう。自分はこういうところで強さを発揮するよな、こういうことがあると本当にひねくれて、弱さが露呈してしまうよなと思うことで、自分という人間がどういう人間なのかということが見えてきます。弱点が多くても悲観する必要はありません。自己分析を行うことは自分を見つめなおすとてもいい機会ですから。逆に弱点が多く見えているということは、克服していくチャンスが多いにあるということです。
『ここで自己分析』
最後までやり切る意思がとても強いが興味があること以外はモチベーションを高めることができない。友人との付き合いはしっかりできるのでコミュニケーション能力はある。
自分の強い点、自分の弱い点について自己分析できました。
【将来へのビジョン】
具体的に5年、10年、15年、という感じで自分がどういう風になっていたいかをシミュレーションしてみます。たとえば・・・
「5年後」
結婚することを決めた人ができて資金をためている
仕事は順調、生き生きと働いている
「10年後」
マンションを購入、子供ができ家庭は円満
部長クラスになり部下を従えて仕事にもバリバリ力を入れている
◎こんな風になるわけないよなと思うこともありますが、将来こういう自分になっていたいと思う希望を連ねてみましょう。なんとなく描いてきた自分の将来を文章にして文字でみてみると、これって無理でしょ、と思うこともあります。でも言葉にしてみる、文字にしてみることでより具体的に自分の持っている生活や仕事に対する希望が見えてきます。夢を持つことはプラスになること、自分が思い描く将来を自由に文字にしてみることはとても重要です。
『ここで自己分析』
家庭を持って幸せになりたいという願望が強い
順調に昇進しだれからも認められるビジネスマンになっていたいと思っている。
生活のクラスも上がり、人生を豊かにしたいと思っている。
という自己分析ができますね。
こうしてまずは自分のことを客観的に自分で見つめて、うれしいこと、辛いこと、強いこと弱いこと、将来はどうなりたいと思っているかを具体的に書いてみると、なるほど、自分ってこういう人間でこういう弱さがあるんだな、でも逆にこういういい面があるって思わなかった・・・と自分を見つめなおすことができます。さらに、もう一つ。自分で分析した結果と、誰かが自分を分析した結果を比較してみたいと思いませんか?そう、客観的に見た自分と、相手が客観的に「見ている」自分の比較です。
【友人等に自分を表現してもらう】
友人や知人の方に、自分が行った分析をみてもらい、そこに意見をプラスしてもらいます。人が自分をどうみて、どう判断してるか?ということを正直に書いてもらうのです。
正直に書いてもらったら、きっと、自分が自己分析した結果とあっている部分と、相手が見た結果のギャップ部分が見えてくると思います。それから再度、もう一度自分のことを考えなおしてみましょう。
もう一度、うれしい、辛い、強い、弱い、そして将来へのビジョンを見直してみるのです。すると、自分はこういう人間だよな・・・と思いこんでいた分析結果とはまた違う結果になるはずです。
人はどうしても自分の欠点などを自分で真正面から見つめることができません。欠点なんてわかっていると思っていても、いざ見つめなおすと背けたくなるのが自分の最大の欠点なのかもしれません。自分を見つめた結果と相手が自分を見つめた結果のギャップをみて初めて、自分の良い部分、そして欠点を自己分析できるのかもしれませんね。
【注意点】
自己分析を行うとき、以下の点に注意、着目して行いましょう。
@主観的に自分の「うれしい」「悲しい・つらい」「強さ」「弱さ」を考える
A小さいころからこれまでの自分について振り返る
B将来のビジョンについて具体的にしっかり考えてみる
C第三者からの意見を必ず貰う
D紙に書き出す
紙に書き出す、パソコンで打ち出す、どちらでもいいのですが、必ず自分の目で読み返すことができる方法にして、分析結果を客観的に見つめましょう。頭の中で考えても意味がありません。自分が思うこと、感じたことを文章にして目にすると、いろいろ見えなかった部分が見えてくることもあります。
自己分析というのは決して難しいことではなく、難しいのは、自分をさらけ出すことができる勇気、自分をしっかり知る勇気です。自分を見つめる勇気を持たなくては、自己分析ができません。自分を知るとてもいい機会となりますので、怖がらず、自分はどういう人間?と問いかけてみましょう。